Y.H.C.矢山クリニックは歯科・外科・内科・リウマチ科・アレルギー科・小児科の診療内容のもと、
西洋医学、東洋医学、その他の自然療法の３つの治療を融合して医療をおこなっていきます。
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分別知と無分別智について
2015/07/15/(水)
無分別智という、言葉による論理や科学的分析によらずに何かを知る能力について前回少し述べました。
分別知はサイエンスの世界。無分別智はアートの世界と考えてもよいでしょう。無分別智の世界には、アイデア、発明、直観、融合、そして気づき、悟り、がいっぱいつまっているようです。
無分別智の世界に入って、それらを引っ張り出して来れたら楽しいと思いませんか。このブログのテーマ「美・健康・悟り」も無分別智の世界につながっていると私は確信しています。では無分別智の世界に入るにはどうすればよいのでしょう。
空海先生は無分別智について、秘蔵宝鑰という論書の中で次のように述べておられます。
拙著「超訳 空海の人間学」（クエスト刊）より引用してみます。
寂にしてよく照なり。照にして常に寂なり。澄水のよく鑒るに似たり。瑩金の影像の如し。湿金すなわち照影、照影すなわち金水なり。
すなわち知んぬ、境すなわち般若、般若すなわち境なり。故に無境界という。すなわちこれ実の如く自心を知るを名づけて菩提とす。
第八一道無為心
超訳��
瞑想が深まると「何も考えていない、考えていないということもも考えてない」という「思考が完全に停止した意識のモード」が現れてきます。この深い静寂に入ると物事のそのままの姿が光に照らされたようにはっきり観えてくるのです。そしてはっきり観え続けていても心は乱されずに常に静かなのです。
それはあたかも澄みきった水そのものと事物を映しだす水のはたらきとの関係のようなものであり、また磨きをかけた黄金とそれに反映する影像のようです。心の鏡に映し出される対象を一切の判断を停止してありのまま観続けていると、対象と自分が一体になったような境地があらわれてきます。その時知るのです、認識対象の真の姿がさとりの智慧に照らし出され、またさとりの智慧が現れてはじめて、物事の真の姿を知ることができると。それは自分の心と外界に境界がなくなってくることでもあります。こうして人は自分の心の真実を知ることになり、それを菩提と名づけるのです。
超訳��
何も考えていない、考えてないということも考えてないという意識のモードがあります。
その何も考えてない透明な意識に入ると、真の姿が見えてくるのです。
これによると、無分別智に至るプロセスは、
ステップ��
何も考えてない、考えてないということも考えてないという思考が完全に停止した意識のモードに入る。
ステップ��
澄み切った水に事物が映されるように、事物のそのままの姿が観えてくる。
ステップ��
一切の判断を停止して、心は乱されずにありのままが観え続ける。
ステップ��
対象と自分が一体になったような境地があらわれる。
ステップ��
認識対象の真の姿がさとりの智慧に照らし出され、またさとりの智慧が現れてはじめて、物事の真の姿を知ることができる。そして自分の心と外界に境界がなくなってくる。
なかなか難しい！でも空海先生がそうおっしゃっているので、ここは一つ素直に受けとって、少しでも無分別智の世界へ入ってみたいですね。そこで私もいろいろ工夫をしました。その結果、とりあえずステップ�気砲呂覆鵑箸�入れるようになりました。何種類かの訓練が必要です。
まず初めに背骨を鍛えること。具体的にはワニのようにはうのです。広い場所がない場合はベットの上、布団の上で前に進まずに行ってもOK。試しにやってみて下さい。ワニのようにはう動作をしている間は、論理的思考ができないはずです。また何か雑念、気になることが頭から離れない時、ワニのようにはってみると頭からノイズが消えていくことを実感できるでしょう。このワニのようにはうことは、精神的ストレスの解消だけでなく、肩コリ、腰痛、内臓の不調に抜群の効果があります。それだけでなく、無分別智ステップ�兇貌�っていけるゴキゲンな訓練方法なのです。（続く）
