医療法人山桃 矢山クリニック

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舩井幸雄先生の思い出5

2017/06/06/(火)

 「ツキ」とは何か、「ツク」にはどうすればよいのか。


 「ツキ」「ツク」という一見論理的でない事柄が大切と舩井先生はよく言われていました。その意味は当時はよくわかりませんでしたが、振り返ってみると、舩井先生とお会いして当時は流通業界以外ではまだあまり有名ではなかったので比較的時間の余裕もあり、また佐賀に経営指導にこられることもあって、月に一回くらいお会いして、いろいろな話をさせていただきました。

 

 先生と会って話すと不思議にいい気分になり、安心ができ、何か自分にもできそうだという希望がわいてきます。何かの発明をお見せすると「矢山さんは発明、工夫がうまいねー」といつも言ってくれました。ただその後に「もう少し単純明快になるといいけどなー」と続くのです。その言葉がバイオレゾナンス医学の根本原則「五つの病因論」を生み出すきっかけになったことは前述しました。


 舩井先生にお会いしなかったら、自分はどうなっていただろう。漢方や鍼ができて気功もできる多能な外科医として生きていたかもしれません。そう考えると舩井先生よっておおいに「ツキ」のある人生に変化したと今振り返って思うのです。


 舩井先生は、「会社はトップである社長によって99%決まるとよく言われていました。あるとき「コンサルテーションの秘訣はなんですか」と質問すると、「それは社長と話して、社長の人間性が『素直で勉強好きでプラス発想』ならコンサルテーションを引き受けるようにしているからだよ」と言われました。「そうではない社長のコンサルは引き受けないのですか」と聞くと、「その場合は『素直で勉強好きでプラス発想』になってもらうように説得する」と言われました。そして「矢山さんは納得すれば至って素直だね」と言われたのです。私は、「それは納得しないと、頑固という意味ですね」と返すと「そうそう」と笑っておられました。

(「ツキ」について続く)