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舩井幸雄先生の思い出6
2017/06/07/(水)
「ツキ」をよくするには「素直で勉強好きでプラス発想」が大切。それができる人は人間として成長できるし、それができる会社は伸びていくと舩井先生はよく言われていました。
会社の社長に相当するのは人間では頭脳でしょう。舩井先生に初めてお目にかかった時、「経営コンサルタントってどんなお仕事ですか」と質問しました。すると先生は「経営コンサルタントとは会社の医者だよ」と答えられました。私は「それなら、社長は人間でいえば頭脳に相当しますね」と言うと「そうだよ」と答えられました。このやりとりを後で何度も考えて見るといろいろ気がつきました。
まず、経営コンサルタントとは、会社の財務、人事、営業などの方針を調査し、問題点を改善する助言、勧告する仕事と答えずに、先生は「会社の医者だよ」と実にシンプルに答えられました。すると、医者とはどんな仕事をするのかという質問が自分に返ってきます。そして、会社の経営は社長で決まるように、人間の生き方、健康も頭脳によって決まるとなります。これは医学的にはセリエのストレス学説や心身相関を説く心療内科の原点に近い考え方になります。しかし臨床医学では、読者の方々も体験されたことがあるように、血液、画像診断のデータが診断の最重要ポイントで、頭脳の働きが大切とは全く考えていません。
長い間臨床の場にいると、患者さんの思考のあり方が病気の治る過程に大いに関係していることに気がついてきます。そんなことはないと断言する医療者はいないと思いますが、医学上のデータとしてはなかなか表面に現れてこないのです。五つの病因論をつくる時、中心に「自分で作り出すストレス」を置いたのは、このような考えが根本にあったからです。それに加え、私の開発したエネルギー検知装置「ゼロ・サーチ」で調べると頭部に緊張の神経ホルモンのノルアドレナリンが出現しているのか、エンドルフィンやオキシトシンのような快適感を表す神経ホルモンが出ているのかを推定できるようになっているのです。
これで心療内科的考察も可能になりました。
五つの病因論については全国大会で詳しくお話しします。
ご興味のある方はぜひご参加ください。