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舩井幸雄先生の思い出7
2017/06/08/(木)
「ツキ」という一見非論理的な現象も、よく考えると自分の人生に大きく関与していると思えてきました。ある年齢まで生きて、自分の人生を虚心に振り返ってみると、「ツキ」なんて関係ないと言い切れる人はいるでしょうか。
「ツキ」に関しては「法則」(舩井幸雄著 サンマーク出版編集部編)の第2章「ツキ」の法則で再度詳述されていますので、そこで再考します。舩井先生がおっしゃる、「長所伸展法…よいところ、得意なこと、上手にできることを伸ばしていく方法。長所を伸ばしていけば、短所は自然に消えていく。」について体験的に考えていきます。
医師になるためには、解剖学、生理学、生化学、病理学、細菌学、薬理学…など膨大な量の基礎医学を学んで試験に通った後、臨床医学に入ります。これも外科、内科、小児科、産婦人科…などの現在開業されている各科を全部学んでそれから国家試験に通って、臨床の実修が始まります。つまり自分の専門としたい科の医局に入ってその科の実務を体得するための修行が始まるのです。現在はローテーションで各科を回ってから専門にはいるようになっていますが、私が卒業した頃はローテーションの修行は大学病院ではありませんでした。そこで様々な科を回って勉強したかった私は、福岡徳洲会病院で医師人生をスタートしたのです。当時の院長は米国で修行してきた外科医で郷里の先輩でした。その先生にあこがれて徳洲会に入り、内科、外科、小児科、産婦人科、形成外科をローテーションしました。これに加えて救急でみっちりしごかれました。これだけローテーションすると、自分に適している科が見えてきます。それで外科医の道を選択したのですが、実は心療内科にも魅力を感じていたのです。心療内科は九州大学で心療内科を創設した池見酉次郎先生に啓発されて心療内科を学ぶ学生で勉強会をつくり、一年間教授直々に週一回特別講義を受けたりもしていました。どちらにしようか迷いはあったのですが、西洋医学の物質的力を発揮できる外科医をまずできるところまでやって、それから心療内科も勉強しようと思ったのでした。現在外科をやめて、統合医療に力を注いでいると心療内科的要素が大きな比重をもっていることを痛感しているところです。池見先生から心療内科の研修医のレベルのことは教えたと言われましたが、このときの考え方は私の大きな力となってくれているように思います。五つの病因論の中心に自分で作り出すストレスを置いたのもこういう理由なのです。
バイオレゾナンス医学会全国大会では、バイオレゾナンス医学による統合医療、そこには心療内科の要素も含めた報告があります。