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舩井幸雄先生の思い出12
2017/06/15/(木)
医学、医療における「包み込み、全てを肯定する」とは何だろう。
医学における「包み込み」とはまさしく現在注目されつつあり、徐々に広がりつつある統合医療、さらにホリスティック医療になるでしょう。
統合とはサイエンスに基づいた西洋医学と伝統に基づいた東洋医学、さらにホメオパシー、食事療法、気功、ヨーガ、心理療法などを統合して人間全体を治療していこうという新しい医学の潮流です。サイエンスは測定可能性と一定の技術を持って行えば再現可能という条件満たす現象を対象とする自然認識の方法です。これは非常に強力なので自然科学は現在の人間社会を指導する大きな原理になっています。それで「非科学的」と言われれば価値がないと言われることとほとんど同義語となっています。西洋医学は血液検査、画像診断という測定を診断の根拠にして仕事が行われていることは常識です。しかし人間のもつ病気に関する情報がこの血液検査や画像診断だけでどれだけの範囲カバーされているでしょう。遺伝子診断が話題になっているように遺伝子の情報はまだまだこれからのテーマです。「長所伸展」について考えたように、人間の長所である自然治癒や免疫機能についての情報は、臨床の場ではほとんど登場してきません。つまり科学的であると考えられる西洋医学もその根拠である検査法が未発達なのです。一番未発達と思えるのは、人体が持つエネルギーに関する情報が無視されている点です。人間が生きるためには細胞が生きなければなりません。細胞が生きていると細胞膜に電気を発生します。またミトコンドリアが生体エネルギーであるATPを造るときは電子伝達系という電子の動きが生じます。ATPは一日でその人の体重分ぐらい作られ使われています。つまり膨大な電気活動が生体の中で行われているのです。この電気的活動のほんの一部が脳波や心電図として知られていますが、実に生体は電気的存在なのです。そして人体の周囲にテラヘルツレベルの周波数をもつ微弱な電磁波を出していることもわかっています。このような生体のもつ電気的性質がテラヘルツ波の技術が進めば明らかになってくるでしょう。病気の原因、生体の反応がテラヘルツ波の診断技術で明らかになる日が未来ではきっと実現されているはずです。こうなると西洋医学、東洋医学、その他の伝統医学全てを包み込んで、人間を病から解放する医学ができてくるのではないでしょうか。それを夢見てバイオレゾナンス医学を少しでも進展させていきたいといつも考えています。これが舩井流「包み込み」を医学に使った考え方です。
次回ではもう少し医学における「包み込み」を考えていきます。